対流圏オゾンの気候影響
このような収支の理解を通じて、二酸化炭素、メタンに次いで大きい対流圏オゾンによる気候影響を、直接・間接的影響の両方について、より精度良く決められるか?
SLCPの排出源は世界的にどのように分布しているか?巨大な定点排出源やこれまで知られていない排出源を特定し、SLCPの排出量を把握することができるか?これにより、気候・大気環境改善の戦略シナリオを最適化できるか?
新しく得られる高空間分解能の観測データをもとに、都市などにおけるNOx濃度の実分布を、空間平均化で薄めることなく把握できるか?都市域におけるオゾンの光化学生成に伴う非線形性の取り扱いを改良したモデルを構築し、都市域における光化学スモッグの抑制戦略を適切に構築できるか?
森林火災、ダスト発生、火山噴火など大規模な現象は、大気組成の変化を通じて、大気汚染・気候変化などにどのように影響しているか?
人間の健康や生態系に直接影響する地表付近のオゾン、半球規模で輸送される自由対流圏のオゾン、気候影響に重要な上部対流圏オゾンについて、その全球の分布に、化学過程・長距離輸送・成層圏対流圏交換・対流等鉛直輸送拡散過程がどのように影響しているか?
このような収支の理解を通じて、二酸化炭素、メタンに次いで大きい対流圏オゾンによる気候影響を、直接・間接的影響の両方について、より精度良く決められるか?
地上観測ネットワークでは観測を行っていない山岳地域などにおける地表付近のオゾン濃度を得ることで、森林衰退や農作物の収率現象などにオゾンが及ぼす影響の推定を大陸規模で改良できるか?
ブラックカーボンなどエアロゾルの排出量が多いアジアとその下流域において、光吸収性エアロゾルや微小粒子はどのような空間分布・時間変動をしているか?健康影響レベルを超過する程度の大規模なヘイズの発生について、化学的・気象的メカニズムを明らかにする。
エアロゾルと雲の空間分布を高分解能で把握することで、雲・エアロゾル相互作用の定量的理解を進め、不確実性が高いエアロゾルの気候影響をより正しく評価することができるか?